エミュ鯖は違法ではないかと心配している方もいらっしゃると思って、今日はその事について書きます。私は専門家ではないので内容を鵜呑みにせず参考程度にとどめた方がいいでしょう。精神的な効果くらいしか期待できません。
結論から言うとエミュ鯖は違法なのか、合法なのか曖昧です。いわゆるグレーゾーンという奴で二次創作みたいなものです。UOの場合は違法性は低く、訴えられる事はまずないと思います。どういう点が問題になっているのか、インターネット上の資料を参照しつつ整理して見ます。ただし米国法に準拠するものが多く日本だと違う結果になるかもしれません。
1.利用規約・使用許諾契約違反
エミュ鯖を運営、プレイすることはウルティマオンラインの利用規約に違反しています(*1)。よってそのことが知られた場合、本家のアカウントを停止またはバンされる可能性があります。またウルティマオンライン・クライアントの使用許諾契約にも違反しており(*2)、このことが知られた場合、EAアカウントを停止またはバンされる可能性があります。
2.クライアントの著作権問題
エレクトロニック・アーツ社はウルティマオンライン・クライアントの著作権を持っています。よってエミュ鯖運営者が勝手にクライアントを配布することはできませんが、公式サイトで公開しているものをダウンロードするのは合法です。
3.エミュレータの違法性
エミュレータ自体の違法性は2の著作権問題が関係しています。米国の判例によると(*3)、動作体系(methods of operation)を作り直すことは著作権法違反ではありません。したがって著作権で保護されている素材をエミュレートすることは合法です。これは家庭用ゲーム機のエミュレータが合法であるのと同じです。
UOBで使用されているエミュレータ・RunUOは一から構築されたオリジナルのもので公式サーバ側の著作権を侵害していません。よってRunUOによるエミュ鯖は合法であると言えます。一般にソースコードを一から書いているエミュレータは著作権法違反ではありません。
4.リバースエンジニアリングの違法性
この問題は3と密接に関係しています。リバースエンジニアリングと言うのはある製品を解析してその原理や技術を応用することです。著作権保護を回避するためにウルティマオンライン・クライアントをリバースエンジニアリングすることは米国のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)に違反しています。このようなリバースエンジニアリングを使用して作られたエミュレータは違法です(*4)。
UOの場合、デジタルミレニアム著作権法が制定されるのに先立ってリバースエンジニアされ、使用されている多くのファイル形式が一般に公開されています(*5)。またRunUOはリバースエンジニアリングを行っていないようです。
5.商標
エレクトロニックアーツはウルティマ関連の商標を持っています。ウルティマオンラインやブリタニアなどです。これらの名称を勝手に使うことは商標法に違反するかもしれません。UOBを含めほとんどのエミュレータサーバはその危険があります。
6.まとめ
だいたい違法性に関する問題点は上記の通りです。違法性は低いように感じられますが、料金を取るなどしてエレクトロニック・アーツ社に目をつけられた場合には、「エミュレータサーバに接続するように促し、公式運営会社の利益を損ねた」「ソフトの使用許諾契約に違反するように促した」などとして訴えられる可能性があります。
以下のサイトを参考にしました。詳しく知りたい方はご覧になってください。
- Server emulator - Wikipedia
- Ultima Online shard emulation - Wikipedia
- RunUO - Wikipedia
- プレステ訴訟、米最高裁もエミュレーター販売継続を容認 | WIRED VISION
- プレステ・エミュレーターは合法---裁判所がソニーの訴えを却下 | ASCII
- コンピュータ・プログラムの保護に関する米・EU・日・韓の比較法的研究プログラム リバース・エンジニアリングを中心に | 知的財産研究所
*1:ウルティマオンラインのサービス規約を参照
*2:EAオンライン利用規約を参照
*3:Lotus v. Borland - Wikipedia(英語)を参照
*4:ITmediaニュース:「ゲームのリバースエンジニアリングはDMCA違反」と控訴裁認定を参照
*5:UO FILE FORMATS(英語)を参照
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2008.07.07 12:14 | # [ 編集 ]
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